狂いし宴は幕をあけた。
狂ったように笑いながら全てを狂わせる。
いつしか列に一人増えて笑い声は増えていく。
しかしそれでも、ある時には声は大きくならなくなった。
人は次々増えていく。
人は次々増えていくが声は大きくならない。
増えた分だけ狂い死んでいく。
次々と。死んでいく。無残に。滅びていく。
さようなら。その言葉がよく似合う。
さようなら。その言葉がよく触れ合う。
死ねない私はそれを見送る。
笑いながら彼らは逝く。
死ねない私はそれを見送る。
笑いながら彼女らは逝く。
でも。きっと。私は見送り続ける。
グリモワールの魔術師は孤独に死ねるのなら本望である。
死ねないのだから。狂って終われ。
狂って終わっても何も変わりないけれど。
狂えるならば。狂ってしまおう。
孤独に震える必要などないのだから。
だが震えるのは。
もうない。もう二度とない。